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鈴木義昭 仁義なき戦いの真実 美能幸三の遺した言葉

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鈴木義昭 仁義なき戦いの真実 美能幸三の遺した言葉


     映画「仁義なき戦い」で、菅原文太が演じた人物がこの美能幸三です。呉のヤクザで、やがて紛争地が呉から広島に変わり、「打越組」と「山村組」の闘争のきっかけになった人物です。私の店から20メートルも離れていないところにかつてビルがあって、そこに山村組の親分の女房の経営するクラブがあり、そこにダイナマイトが投げ込まれ、地下の店がめちゃめちゃになったことがありました。一階にはリッツという映画館もあり、洋画などをやっていました。今はビルも壊され、駐車場になっています。やがてホテルが建つ予定だそうです。昭和30年代中頃、繁華街はヤクザが沸き立ち、一般人も目が合うとか、肩が当たったりすると大立ち回りをしていました。当時繁華街のど真ん中にあった竹さんも盛名を馳せ、連日盛況であり、短刀で腹を刺されたヤクザも店に入ってきたこともあります。いまではめったにケンカもなくなり、あったとしても岩国のアメリカ兵や外国人などで、人口減少化の若者は覇気がないというか、子沢山で競争をせざるを得なかった我々の団塊世代と違って、おとなしくて上品に育っているようです。しかしすぐお隣には、わけのわからない北朝鮮の将軍様もいて、将軍様の軍隊と対処できるかと考えるとおぼつかない気持ちになります。もうここでは情報戦に頼ることしかなく、北朝鮮に「仁義なき戦い」の完結セット4巻を進呈して、いかに日本人は根性が座っているか、お前たちが攻めてきたら後でどうなるかわからんぞと脅す必要があるようです。これは冗談ですが、国が存亡の時、ただおとなしいだけでは、これを乗り切れないような気がします。国民も多様性が必要であり、時には荒くれ者の逸材も必要であるかもしれません。これはヤクザを礼賛するものではなく、賢くておとなしいばかりでは、現状を打破できないような気がして、敗戦時予科練から戻った菅原文太のようなギラギラしたエネルギーを感じさせるものがないと、国の難関に対処できないと思うからです。明治維新もそうですが、江戸時代安閑として、ソフィスティケートされ、戦国時代の荒々しさがなくなった徳川の家来たちに代わり、薩摩や長州や土佐の田舎侍が新しい時代の責を担ったのです。理屈ばかり言っているようでは現状を変えることはできないのです。

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