[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
私は辛うじて、親の残してくれた財産で、他人に雇われてペコペコすることもなく、客にはペコペコしながら少ない収入で暮らしています。間違いなく「下流老人」です。年金も国民年金ですから少なく、商売しても大した儲けはなく、極力消費を抑え、休みには寝床で寝転がって、不必要なエネルギーの発散を防いでいます。趣味と言えば将棋で、毎日インターネット将棋に参加しています。これ自体には金はかかりませんが、通信のプロバイダー料が高いのに腹が立ちます。世界的に見ても日本の通信料は高すぎる。私のような貧乏人からカネをふんだくってのうのうと贅沢三昧をしている人もいるのでしょう。
この本を読むと、日本国民のほとんどがはっきり言って「下流」であり、私が流川で夜に見る、一見中流風の背広族も「偽装中流」ではないかと思われてきます。サラリーマンの給料もこの何十年間上がることはなく、暫時下がりつつあるようです。おまけに派遣社員が多くなり、ボーナスなどない人間が多くなっています。日本では「向こう岸理論」アメリカでは「トリクルダウン理論」があって、富めるものがまず富んで、そのおこぼれが貧者に回ってくるというものがあります。この理論ほど馬鹿げた理論はありません。個人もそうですが、会社でもいくらトヨタが大儲けしようが、下請けにはそのおこぼれが回ってこないばかりが、原価を下回るような発注を出してくるそうです。会社もそうですから個人などは死ぬほど働かされるのでしょう。と言いつつも、トヨタにはトヨタの言い分があります。世界で勝ち抜くためには価格競争をしないと生き残れないということです。このような絶望的な競争から外れるためには他がまねのできない独創的なものを作る必要があります。しかしこれこそもっとも困難きわまるものです。誰もができるものではありません。これができるくらいならもはや下流にくすぶってはいません。やはり下流に留まっているということは頭が悪いのかもしれません。
最後に須田は日本自体が「下流」に向かいつつあると断言しています。この前、マグロのせりで香港の業者に競り負けたように、やがて日本は資源獲得に中国やその他の後進国に競り負けていくと予言しています。アメリカは将来食料不足になると予想して、農業を強化していますが、そういう事態になったとき、金のない日本に下ろすよりはもっと金のある中国に下ろすことになり、日本には餓死者がでるほどまでなるかもしれません。