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飯塚英一 旅行作家マーク・トウェイン

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飯塚英一 旅行作家マーク・トウェイン


        マーク・トウェインの「講演」とは、今の作家の「講演」とはえらく違うものだそうです。漫談家のような芸人の芸です。日本でいえば早野凡平というボードビリアンのようなものです。この芸人は風呂敷のようなものでナポレオンの帽子を作ってみたりしていました。

マーク・トウェインは都合3回の海外旅行をしています。「地中海遊覧記」、「ヨーロッパ放浪記」、「赤道に沿って」が作品になっています。「赤道に沿って」の途中で彼は60歳の誕生日を迎えています。アメリカ大陸横断し、それから船でハワイへ、でも疫病が発生していて上陸できませんでした。オーストラリア、ニュージーランド、インド、南アフリカ、そしてイギリスにたどり着いています。今ほど快適な旅行でないのですから、マーク・トウェインのトシでよく出来たものだと感心します。おまけに行く前から足にできものが出来ていて、旅行の途中で手術しています。妻のオリヴィア、娘のクララも一緒について行っています。クララがインドでのマーク・トウェインの癇癪を記録しています。インドのホテルの召使たちはドアもノックせずに入ってきて、何かと世話を焼きたがります。チップ欲しさからですが、これに対してマーク・トウェインは怒鳴ったりしています。この本では、ホテルの支配人のドイツ人が現地のインド人の従業員を殴ったりしているのを見て、マーク・トウェインがびっくりしたということも書かれています。19世紀初頭は欧米人の横暴が世界にまかり通った時代なのでしょう。マーク・トウェインが新聞記者をやっていた若い頃、アメリカに出稼ぎした中国人が白人に殴られているのを見て、それを記事にしましたが、新聞社はこの記事を載せませんでした。マーク・トウェインはこのような不正には我慢できない人だったのでしょう。晩年妻や娘たちに先立たれて悲観主義者になります。妻がなくなった後、秘書のイザベル・ライアンがマーク・トウェインの世話をしますが、クララが書いた本には一度足りとライアンの名前は出てきません。二人は仲が悪かったそうです。どうもマーク・トウェインとイザベル・ライアンとは男と女の関係になったようです。娘としてはそのような女は赦せないでしょう。おまけにマーク・トウェインは近所の美少女たちを集めて、自宅で遊ばしていました。これも評判よろしくないもので、彼が大作家ということでやっと表向きには何もないようなことになっていました。

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