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まるで「ネスレ」の広報誌のような本です。今のところこの会社にさしたる問題はないようです。順風満帆で2017年度のこのグループの売り上げは10兆3270億円。グローバル企業で世界に従業員が32万3000人もいます。日本には神戸に拠点があって日本人が社長をしています。この人が抹茶入りのキットカットを作ったり、会社などに無料でコーヒーを抽出できる機械を貸し、「ネスカフェアンバサダー」といって宣伝し、日本でのネッスルの売り上げを高めた人です。
1913年(大正2年)「ネスレ」は日本に来ました。練乳の販売をしていました。薬局に卸していたということで、赤ちゃんのための栄養補助食品であったということがわかります。戦後になってインスタントコーヒーで一躍名を知られることになります。「ネッスルコーヒー」とわれわれは言っていましたが、これはイギリス読みでネスレがフランス読みです。
ネスレはいまや食品だけではなく、医療、水関係の分野までまたがっています。ミネラルウォーターだけで1兆円もの売り上げがあります。水商売顔負けの商売をしているようです。
ネスレとは関係ない、スイスの歴史の一こまもこの本で書いてあります。それはスイス人傭兵のことです。現在のフィリッピン女性が他の国に女中として働きに出て外貨を稼ぐように、かつてスイスの男たちも自国では食えないものですから、たとえばマリーアントワネットについていってフランス王宮での護衛兵になるのです。パリ革命でパリの民衆にスイスの護衛兵は殺されます。それらをいたんでスイスのルツェルンという町には「瀕死のライオン像」が山肌に彫られています。