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読書

鹿島茂 エマニュエル・トッドで読み解く世界史の深層


     エマニュエル・トッドの大前提、識字率が男性で50
%超えると社会変革が起こり、女性で50%超えると少子化が起こり、それが社会が近代化の段階に入ったということになるということです。世界は大きく分けて、直系家族、共同体家族、絶対家族、平等主義家族になります。直系家族とは日本やドイツなどで、親と子の結び方が強く、兄弟では長男が優遇されます。社会形態としては自国民中心主義・社会民主主義、ファシズムになりやすいのです。共同体家族では、ロシアや中国ですが、親と子の結びつきは強いですが兄弟は平等です。共産主義、一党独裁型の資本主義になるのです。絶対家族とは親子関係ははやくから別居の形態を持ち、兄弟は平等ではありません。英国やアメリカで、自由主義、資本主義の国になります。平等主義家族はこれも子離れがはやく別居の形態を持ち、なおかつ兄弟も平等です。フランス、スペインなどで、共和主義、無政府主義になりやすい国民です。

エマニュエル・トッドはトランプが大統領になると予言していました。その根拠は上の図式で解釈できます。アメリカは絶対家族で子離れがはやく、子供に十分な教育を付けて社会に送り出すという気風はありません。早くから手っ取り早い金儲けに邁進します。それゆえ低学歴ですからそれほど収入が増えることがありません。プアーホワイトの誕生です。これらプアーホワイトの気持ちを代弁してくれたので、トランプが大統領になったということです。今トランプは苦戦をしているようですが、プアーホワイトが人口比で過半数を占めているときには安泰かもしれませんが、5割をきるとトランプのような大統領は選ばれないことになります。

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