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「坊ちゃん」の適役・赤シャツモデルは夏目漱石自身だそうです。「私の個人主義」のなかで夏目漱石は「もし坊ちゃんの中の人物を一々実在のものと認めるならば、赤シャツはすなわちこういう私のことにならなければならんので・・・」と言っています。
「ロビンソン・クルーソー」は読んでいなくても、島に漂流して生きたということは知っています。しかしその前段階で、彼は奴隷商人でカネを儲けようとしていたことなど知りませんでした。そうしてロビンソンがいる島にくる蛮人を捕まえ、奴隷として使ったりしています。1719年出版で、この当時西洋の人間は蛮人なんかは人間じゃないと思っているのがわかります。この後150年経っても、フランスの詩人ランボウもアフリカで奴隷商人をしていたと噂されています。
「伊豆の踊り子」は何度も映画になっていますから、読んでいなくても何となく筋はわかります。この旧制高校のエリートに対して、漫画家の西原理恵子がうまいことを言っています。
「このうす汚いプチブルのストーカーめー、あんたみたいのが世界革命をおこしてまっ先にコケるんだよ」
「細雪」戦争中このようなものをよく書いていたものだ。私は高校生頃見得から読みましたが、長いのは閉口しました。西原理恵子も漫画で「渡辺淳一レベルのしょーもない・・・」といっていますが、私もこの小説のよさがわかりません。
「ハムレット」も、清水が書いているように、「マザコン男が、まわりの全員を不幸にしちゃう話じゃん」ということにまとめられます。
「罪と罰」これも高校生時分読みましたが、スヴィドゥリガイロフなる人物が出ていたなど全然覚えがありません。金貸しの老婆一人を斧で殺してだけでなく、その妹も殺していたとはこれを読んで気づいた次第です。まったく若い時の読書は当てになりません。たぶん今もそうでしょう。要は自分の知りたいことしか読まないし、自分が思っていることしか活字が目に入らないということでしょう。私の読書は偏見を正すというよりは偏見を強化するようなものかもしれません。
「谷間の百合」バルザックの小説は数点読んでいます。たぶんこれも読んだはずです。私の蔵書の中に文庫本の形ながらハードカバーの世界文学全集が数点あるからです。探せば『谷間の百合』はどっかにあるでしょう。バルザック自身の経験したハンカス伯爵夫人との恋愛が下敷きになっているのでしょう。全編手紙です。これもきっと手紙の大家セヴィニェ夫人をまねたのでしょう。