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渋沢栄一 論語と算盤

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渋沢栄一 論語と算盤


        渋沢栄一が15歳の時、彼の姉が以前から脳病を患い、女祈祷師を呼びました。もともと彼の父はそのような迷信を信じていませんでしたから、父親が不在の時、親戚たちが招いたのです。渋沢栄一もそのような迷信を信じていませんから、女祈祷師がこの家には無縁仏があるのでそれが娘に祟っているのだと言いまと、それで栄一はそれは何年前のことかとききます。女祈祷師は「5,60年以前」と答え、それに対して栄一はたたみかけて年号は?と問います。女祈祷師は「天保3年ころ」と答えますが、そこで栄一は年号の不一致を見てこう言います。

「ただ今お聞きの通り。無縁仏の有無が明らかに知ることができるくらいの神様が、年号を知らないわけがない。こういうまちがいがあるようでは、まるで信仰も何もできるものではない」

これで女祈祷師は退散です。少年にしてこのような合理性を持つということは、彼の将来の大企業家の片鱗が見えてくるようです。

栄一が23歳の時、彼の父親がこう言ったそうです。

「お前を18歳ころから注意してみているが、どうもお前は私とちがったところがある。読書しても理解力があるし、何事にも利発で賢いようだ。私の希望はずっとお前を手下において、私の思う通りにしていきた。しかし、それではかえってお前を不幸の子にしてしまうから、お前の思うままやってみなさい」

ちょんまげがあった時代からそんなに時期が経っていない時にこのようなことがいえる父親もそうそういるものではないでしょう。

「孝行は親がさせてくれて初めて子ができるもので、子が孝をするのではなく、親が子に孝をさせるのである」

栄一は、父親の言に対し、この言葉で締めくっています。

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