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読書

M・マコーマック 弁護士社会 アメリカの内幕


    貴ノ岩が日馬富士に2400万円の損害賠償を求める訴訟を起こしました。両者とも優秀な弁護士がついているのでしょう。弁護士料もそれなりに高いのでしょうから、賠償金もそれなりに高くなるのでしょう。2400万円まるまるもらっても、弁護士に支払いなどすればあまり残らないのではないかと思われます。

アメリカには救急車弁護士なるものがいるそうです。救急車のあとをつけいって、例えば交通事故で負傷した人に相手を訴えることを任せて欲しいという弁護士のことです。何しろアメリカの弁護士の数は80万人(1987年)、毎年1200万件の訴訟が起こされています。およそ12人の一人が訴訟に巻き込まれている勘定になります。ちなみに日本の弁護士の数は12000人(この本の出版時1989年)で、日本人では一生訴訟に関わったことが無いひとが多いことでしょう。アメリカのように弁護士が多いと、弁護士は仕事を作るようになります。どのような些細なことでも訴訟にもっていきます。要するにヤクザのようにいちゃもんをつけるのです。日本では昔弁護士のことを「三百代言」と言われていました。このような弁護士が増えるとそれに対抗するためにまともな弁護士も必要になってきます。時には「三百代言」になったり、時にはまともな弁護士になったり、使い分けをしている弁護士もいるようです。歌手のマイケル・ジャクソンでもわかるように、有名人になると、どこかしこから訴訟をつきかけられます。それに対して専属の弁護士が対処しています。マイケル・ジャクソンがいくら儲けても、儲けるだけ、これら弁護士の収入も増えていくということになります。M・マコーマックの会社もこれら芸能人やら、スポーツマンなどを顧客にして、スポンサーとの契約を取り決める仕事をしています。アメリカでのコマーシャル代はすぐに何十億となりますので、その数パーセント得るだけでもすぐに何億円もの手数料を得ることができます。

はっきりいって弁護士なるものは不愉快な存在ですが、いつ何時自分が訴えられることがあるかもしれません。複雑な法体系もとでは弁護士に頼むしかないようです。アメリカでは、明らかに殺人を犯したとわかっていても、優秀な弁護士をつけて裁判したら無罪になったということもありました。正義などあってないようなもので、弁護士同士の力関係でどうにでもなるという、おぞましい社会になりつつあるようです。

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