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毛利家が広島に築城したころの古地図を見ると、広島は川に挟まれた島の集合体であるような感じがします。江波山や黄金山など完全な海の中の島です。現在のような陸続きではありません。百メートル道路にある白神神社のところまで海だったのです。比治山だって川と川に挟まれているようですが、海の中の島ともいえそうです。当然今私が住んでいる皆実町は海の底です。4,5百年も干拓して現在の広島の形になったのです。このようなことだから、そごうのビルが建った時地盤沈下に悩まされたというのがわかるような気がします。少しでも掘ると水が湧き出てきます。駅前の福屋の建設もこれで往生したということです。
私が小学生のころ比治山に上り広島市内を見下ろすと、はるか向こうの己斐まで見たわすことができました。百メーター道路には高い木はまだ植えられてなく草が生えているだけです。比治山では水晶や化石を探し、草ぼうぼうの百メーター道路ではバッタ取りに興じていました。鶴見橋は木造で夏には海水浴場が開かれ、飛び込み台も設置され、何の憂いもなく、屈託なく遊んでいたものです。死が近づいてきて、人生であのころが一番いい時代ではなかったかと思うことしきりです。
夏目漱石は「それから」という小説で日露戦争後の日本の状況を主人公の代助にこう述べさしています。
「第一日本ほど借金を拵えて、貧乏震いをしている国はありゃしない。この借金が君、何時になったら返せるかと思うか。そりゃ外債くらいは返せるだろう。けれども、そればかりが借金じゃありゃしない。日本は西洋から借金でもしなければ、到底立ち行かない国だ。それでいて一等国を以って任じている。そうして無理にも一等国の仲間入りをしようとする。だから、あらゆる方面に向かって、奥行きを削って、一等国の間口を張ってしまった。なまじい張れるから、なお悲惨なものだ。牛と競争する蛙と同じことで、もう君、腹が裂けるよ。その影響はみんな我々個人の上に反射しているから見給え。こう西洋の圧迫を受けている国民は、頭に余裕がないから、碌な仕事はできない。」
G7サミットが今年5月広島で行われますが、夏目漱石のこの言葉がズキンときます。7国で最低の賃金で、貧困率も高い。労働生産性も韓国に抜かれ、「碌な仕事もできない」という言葉は明治のことではなく、現在の我々のことを言っているのかと思われます。国の借金も1000兆円を超え、身分不相応な生活をしているのでやがて見栄を張りすぎて蛙のように腹が裂けるのではないか。
先進国のイギリスですら女性の識字率1800年代の頃までは50%に満たない。やっと1900年になって90%になります。それに比べると日本では江戸時代に女性も小説の類を読んでいましたから、識字率もイギリスより上に行っていたかもしれません。しかし現代でも日本の女性の社会進出は遅れています。フルタイムで働く人は少ない。パートタイムで働くので女性の貧困が問題になっている。とりわけ離婚したシングルマザーの生活苦は大変だ。まるでヴィクトリア朝の女性と一緒である。この頃都市化が進み、農家の娘たちは街中の裕福な家の女中になったりします。雇い主の主人に犯され、私生児を産む女性が多かったといいます。おのずと食うために売春婦に落ちていきます。日本でも子供を育てるために稼ぎのいい夜の商売に就き、なかにはそのような仕事もせざるをえなくなります。少子化をどうのこうのと言う前に、女性が安心して子育てができるような環境にしないといけません。ソ連の行状を見て防衛も必要かもしれませんが、効果のわからぬパトリオットミサイルを買うより、次世代の優秀な子供を育てるための予算をつけた方がより防衛に効果があるのではないかと思われます。
洪秀全は科挙を目指していたが、受かることができなく、キリスト教に傾倒していく。それも中国式キリスト教です。神は上帝であり、唯一神であり、偶像崇拝をしていたために科挙に受からなかったという錯覚を持ちます。清朝末期、支配者である満州族より、科挙に受かった中国人の役人の方が賄賂をとり、中国民衆を収奪し苦しめていました。怨嗟の声が高まるとき洪秀全が錯覚キリスト教を唱え、広州から徐々に勢力範囲を広げていきます。はじめのころは男女の行き来を制限し、夫婦すら会ったりする刑罰が科せられるほど厳しいものでしたが、洪秀全は豊かになるととたんの後宮を作り美女を揃えます。清朝を倒すかと思われた勢いは徐々に減退してゆき、それにイギリスフランスアメリカも太平天国を攻撃し、洪秀全も病を得て1864年に亡くなっています。日本では坂本竜馬が暗殺された年です。
韓国経済の特徴は「模倣型」「刹那的」「日本隠し」であると言っています。「模倣型」とはズバリ、パクリ。かっぱえびせんも韓国にそっくりなものが出ています。イチゴの品種も日本から盗んできて、特許料を払うことなく栽培しています。それらを指摘すると、もともと韓国にあったもので日本がまねしているのだと声高々に主張します。何度も言えばウソも真実になると思い込んでいるのでしょう。このような状態も一種の「日本隠し」で日本の影響を受けているのに、韓国独自のものであると国内外に宣伝しています。おまけに日本を侮蔑すことで自分たちの地位が上がったとおもいこみます。まったく付き合い方に骨の折れる隣人です。この本の出版は2008年で本の中身の統計類などは5,6年のもので、現在2023年から見ると20年近くも古いものですから、少しは違ってきているでしょう。韓国の所得の方が日本より高いという統計も出ています。でも相変わらず国民の層では、慰安婦問題、徴用工問題で謝罪をもとめ、謝罪をしようものなら金銭を要求する物乞い外交に走ろうという機運が高い。「刹那的」では韓国家庭の借金が結構あることがわかっています。儒教的精神で無理して体裁を整えようという気持ちが強いのでしょう。